漢方薬局 桃仁の薬草魔女ブログ
ストレスについて
40代以降の女性を主にターゲットにして、身体のこと、病気のことなどを発信していきます。
大人になったプリンセスへ
ずっとこの先も輝き続けるための西魔女講座です。
初回はストレスについて
見出し
①ストレスとは
②ストレスホルモン
③ストレスホルモンと糖質コルチコイド
④ストレスとの付き合い方
⑤最後に
①ストレスとは
ストレスは多かれ少なかれ、万人が抱えているものだと思います。
ストレスが原因の不調、そしてその不調がやがて引き起こす病気など、多くの病気の要因の一つにストレスが挙げられます。
ではストレスは悪者なのかというと、そういうことではないのです。
では、ストレスとは何か?
ストレスとは、物理学の分野で使われていたもので、物体の外側からかけられた圧力によって歪みが生じた状態を言います。
心や身体にかかる外部からの刺激をストレッサーと言い、それに適応しようとする反応をストレス反応と言います。
心や身体に影響しているストレッサーには
物理的ストレッサー 寒さや暑さ、騒音、混雑など
化学的ストレッサー 薬物、酸素欠乏や過剰、公害物質、一酸化炭素など
心理.社会的ストレッサー 人間関係、仕事上の問題、家庭の問題など
以上のようなものがあります。
ストレッサーによって起こされる反応は、心理面、身体面、行動面に分けられます。
心理面でのストレス反応では、意欲、関心の低下、イライラ、不安症状、抑うつ状態などメンタルの症状が出ます。
身体面でのストレス反応では、頭痛、肩こり、腰痛、動悸、息切れ、身体の痛み、不眠、
胃の不調、食欲低下、便秘や下痢など様々な症状が見られます。
行動面でのストレス反応には、飲酒料の増加、喫煙量の増加、仕事でのミスの増加、買い物依存症など
こちらも様々なものがあげられます。
思い当たる事ありませんか?
②ストレスホルモンとは?
ストレスがかかると身体はそれに対応して副腎皮質からホルモンを分泌します。
それがストレスホルモンと呼ばれる、コルチゾールなどです。
これは通常でも朝に多く分泌され、夜に向かってその値は下がっていく生命維持に欠かせないホルモン
なのです。
その働きは、ストレスを抑えたり、身体を活動させるために血糖値や血圧を上げ、体温を上げ
炎症を抑えたり、免疫を調整して抑えたりしています。
コルチゾールが朝に高くなるのは、起きてこれから活動するためで、夜に向けてその値が下がり
就寝につくのは理にかなっていますね。
だから、ストレスホルモン、コルチゾールは悪者ではないのです。
では、なぜストレスで体調が不調になるのか?
(ここが大切‼️)
コルチゾールはストレスがかかると身体を守るため上がりますが、通常はホルモン値が上がると
ネガティブフィードバック機構によって、その値が下がる仕組みになっています。
コルチゾールが上がりっぱなしではないのです。
しかし、過剰なストレスが長期に続くと、ネガティブフィードバック機構が壊れ、
コルチゾールが高い状態が続くことになってしまいます。
それにより精神面、身体面に様々な悪影響を及ぼしてしまうのです。
(繰り返しになりますが)
精神面では、意欲の低下、イライラ、不安、鬱症状など色々
身体面では、血圧上昇、血糖の上昇、コレステロールの上昇、息切れ、動悸、頭痛や肩こり
腰痛、胃の不調、食欲低下や亢進、便秘や下痢、不眠など多彩な症状が出ます。
③ストレスホルモンと糖質コルチコイド
ストレスホルモン、コルチゾールを基に化学修飾して合成されたものが、糖質コルチコイドで、
臨床で様々な面で使われています。
(つまり、臨床ではコルチゾールを基に作られた薬が治療薬として使われている、役に立っているのです)
それらは、内服、外用薬、注射薬として幅広く使用されているのです。
糖質コルチコイドは、強い抗炎症作用、免疫抑制作用があり様々な疾患に用いられています。
またその生理作用から、様々な副作用もあげられています。
簡単にお話ししますと、例えば、炎症を抑える目的で使っている糖質コルチコイドが、その生理作用によって血圧が上がったり、血糖が上がったり、骨が弱くなったり、抗炎症だけ必要で使いたいところが、
血圧上昇、血糖上昇、骨粗鬆症などはいらない作用、つまり副作用となってしまうのです。
副作用としては、高血圧、高血糖、脂質異常、胃酸分泌増加、体重増加
骨粗鬆症、中枢神経興奮、易感染、うつ状態など、これ以外にも多数ありますので、
ステロイドの使用は医師がその状態を見ながら上手く使っているのです。
④ストレスとの付き合い方
1番多いストレスは人間関係のストレスですよね。
信頼のおける誰かに相談できる環境があるとだいぶ違ってくると思います。
抱え込まないで話してみるのが大切です。
日常で簡単にできることは、基本ですが、やっぱりバランスの良い食事をとる、睡眠時間を確保する、
好きなことを取り入れる、好きな香り、好きな音楽、好きな場所に行く、家の中でも自分がくつろげる場所を作ったり出来ないでしょうか?
庭の片隅にお花を育てたり、野菜を育ててみたり、お風呂場だけでも自分の好きなように変えてみるとか
工夫することも、楽しみになるのではないでしょうか?
また、適度な運動もコルチゾールを抑え、そして、ストレッチなどは身体や心の緊張をほぐすことにも
なり、ストレスの軽減にもなりますよ。
笑うこと、そして泣くこともストレスの緩和になるそうです。
そして、ストレスとなること、なるものから逃げるのも、ある意味必要です。
それは必ずしも出来ないこともあるかもしれませんが、
工夫できることはやってみるのが良いと思います。
旅行など、日常と離れてみることも良いですね。
テレビで専門家が話していましたが、慢性的なストレスが、コルチゾールを上げ、脳の神経栄養因子を
低下させ、脳の海馬(記憶などを司る)にダメージを与え、鬱になるとも話していました。
また、一喜一憂が大きすぎると脳に強い負荷がかかり鬱を引き起こしやすいという話もされていました。
*ストレスが長期に続き、不調が改善しないときは、医療機関を受診することをお勧めします。
⑤最後に
大人になったプリンセスは、若い頃と比べると、また、若い人と自分を比べて、不安など、思うことが増えてくる年代だと思います。
40代、50代、60代、そしてそれ以降
私自身、年甲斐もなくディズニーに出てくるプリンセスが大好きなのですが、
彼女たちは、苦境にあっても、それが理不尽なことであっても、常に顔をあげ、自分の未来を切り開くため、強い意志を持った女性たちです。そして、自分の手で幸運を掴み取ります。
人生をずっと自分なりに輝き続けていきたいものですね。
身体のこと、病気のことなどを中心に、薬剤師として何らかの形でサポートしていきたいと願っています。これからもよろしくお願いいたします。